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2016年9月10日土曜日

来田猛 個展「光の輪郭」(アートスペース虹)を観た。


たまたまREALKYOTOというウェブマガジンで開催を知り、
たまたま三条界隈に行く予定だったので、行ってきた。

写真の展示。


DMにも使われている作品は、
木々の間から差し込んだような光が壁か何かにあたっている。
この作品、実物を見ているとこの光がゆらゆらと実際の木陰の光のように
動いて見える。

そのことがなにかうちはとても気に入った。
木陰での体験のなかに連れて行かれるような、
そんな気持ちよさかもしれない。
木の下の木陰は好きだ。
それに影がやんわりと動いているということは風もある。

木陰のそんな光を見ているということは、
多分時間もたっぷりあって、
うちは本なんか持ってるかもしれないけど、
結局読まないような気がする。


滝を撮った作品もあった。
すごいシャッタースピードで撮ってあって、
滝の飛沫とか水の流れとかがブレもせずに止まっている。

こっちは、止まっている時間の中に連れて行かれた感じになる。
普通だったら見ることのできない、滝の姿。

樹脂の素材で作ったかのようにきれいに、
輪郭まで取れている。
でも樹脂じゃない。
というか、これが樹脂だったら目を疑うというような美しさがあって、
だから止まった滝に見えるんだと思う。



来田猛さん、というかころちゃんは、
大学院が同じだった。
すごく久しぶりに作品を見た。

ころちゃんは美しいものを作る、という印象がある。
でも、撮られているもの自体が「美しいもの」と一般的に言われていか
というとそういうことではなくて、
ある種、変質的な目線で発見された「美しいもの」が
うちにも美しくわかるように写真として展示されている。

よくこんなに堂々と美しいと思ったものを美しいって言うよなーという爽快さと、
そういうところから来る作品のわかりやすさがあるから、
見てて面白いのかもしれない。

面白かった。

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