美術館に入ったとたん。
しまった全然しらない漫画家の原画展に来てしまった。なんで・・・?
と、ちょっと尻込みしてしまった。
アートスケープでなんとなくそれを知って、
なんとなく行くと決めてしまった。
確か、椹木野衣がどこかでこの人のことを話してた気がするとか、
「戦場」って気になるなーとかそんなことは考えたけど。
(結局いわゆる戦場はまったく出てこなかった。)
なんで来たのかよくわからないけど。
いい展示だった。
原画が置いてあるということから「原画展」とイメージしてたけど、
主催者はきっとそんなことは思ってなくて、
しっかり「岡崎京子展」だった。
知らない漫画の原画を見てどこまで楽しめるのかわからない、
という気がするんやけど、
この展示はそういうことが全くない。
原画を扱いながら、
この人の漫画のエッセンスをちゃんとちゃんと抽出していた。
80-90年台の岡崎京子の作品を横から俯瞰して、
しっかり目の前に並べてくれたという感じがしている。
この人が見た時代の雰囲気とかを見せつけられて、
もっと読みたいと思わせられてしまった。
チラシにも使われている、会場にあった岡崎京子の言葉が面白かった。
いつも一人の女の子のことを書こうと思っている。この言葉を見て、作品を見ると、本当にそういうことをやっているなと思った。
いつも。たった一人の。一人ぼっちの。
一人の女の子の落ち方というものを。
そして、この人は「一人の女の子」を書こうとしているというのが、
新鮮だった。
「一人の人」ではなくて「一人の女の子」。
あんまり自分が真っ向から扱ったことがないから、
おもろいって思うんかもしれへん。
展示を見終わって、
漫画が置いてあるコーナーで長居していたけど、
結局家に帰って2冊買ってしまった。
初期の作品の「pink」と映画にもなった「ヘルタースケルター」
(映画は前に観ていたけど原作者だとはしらなかった)。
どっちも面白かった。
pinkには主人公の女の子の義理の母の嫌な女が出てくるんやけど、
結構うちはこの人に似てるかもしれない・・・
まあ、似てるところあると思う、
自分で宣言するもの嫌やけど、指摘されたらもっと嫌そうだと思って
先に書いてみた。
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