小林秀雄の「近代絵画」を読んだ。
読んだ、と言っても図書館で借りた本を返却ぎりぎりで読み始めるものだから、急いで読んだし読みきれていない。200−300ページにわたる内容の5分の1ほどでも読めたくらいか。
読んですぐは、すごくこれが自分にとって何かだと思えなかった。今日デッサン会が終わって、ああこれは思ったより影響をうけているとじんわり思い始めた。
じぶんが読んできた美術の歴史書とは全然違う書き方で絵画を語っている。なんだかそれがじぶんがこんなふうに書いたら絵が面白くなるんではないかというようなイメージを持っていた書き方だった。全く同じではないし自分と視点も違うんだけど、こんなふうなことが何十年も前になされていたのか。知識の量にも圧倒される。
いったいぜんたいなんでこの本に今まで出会わなかったんだろう。これを知ったのは「新しい小説のために」をゼミで読んでいる隆からだった。でも、今悪い時期ではない。
じぶんが圧倒されるのは、絵を見ることがまた面白くなってしまったからだった。なんかやられたと思う。絵を見るときの自分の様子がちょっと変わってしまっていた。
小林秀雄とは絵の趣味は、多分そこそこ違う。だから、ちょっと違和感がある部分もあるんだけど、もうそれを凌駕しながら影響してくる。ほんとになんなんだ。でも、近々残りの部分も読もうと思う。
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