281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって177時間45分、投稿。

2015年8月15日土曜日

催し



2015年8月14日18時27分。281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって162時間27分。

三条大橋北東で文章を書いている。
こんなところでパソコン、しかもwindowsを開いてこんなことをするなんてなにをしてるんだろう。さっき、駅のアナウンスで聞いたけれど今日は五山送り火だそうだ。元気があれば、歩いて見に行ってもいいんだけどどこで見られるのかわからない。

昨日くらいからこのフリーキャンプは私は苦手だという自信がでてきた。間違って就職してしまった、みたいな。さっき、三条駅について、今家がないだとか、そういう気分になった。しかし、家ってなんなんだろうという疑問があるけれど、それはフリーキャンプが終わったときに考えたくて、保留したいなと思うんだけど、終わった頃にはもう考えなるのが面倒になっていて、またこういうことが起こったときに、異常事態が過ぎ去ったら考えようと考えて、終わると面倒になって結局は考えない。というような文章がある「桜の森の満開の下」という小説を昨日朗読した。

今日はなかなか気持ちのいい一日で体は汗でべたついていない。出ようと思っていた起代さんという方の論文を読むゼミに出るのをやめて、お昼すぎに家を出た。出る前に、何をしようかと、北村さんと話していて、ひらパーに行くという案がかなり有力になったけど入場料とフリーパスの4400円が少し高すぎて、3000円なら行っていたなと思いながら、家を出てから決めようと結局一人で出発する。やると言っていたことがいろいろできておらず、置き手紙をして、「離脱」と言われたときに若干の違和感を感じ、2日前にぱーちゃんがまるネコ堂を出発するときに私が「離脱」と言うと「離脱じゃありません」と凛として言ったのを思い出した。私はそこまでの否定はできず、まるネコ堂から離れないともう持たないという確かな感覚と、どこに行っても私にとってのフリーキャンプは終わらないという感覚とを持って、なにか曖昧に答えた。

家を出ると隣のおばちゃんの家の前から車が発車しようとしていた。普段は車がないので、娘さんか誰か来きてるんだなと思い、車の横に立っているおっちゃんに頭だけ下げて通り過ぎる。そのまま歩いて曲がりが角を曲がろうとするけれど、後ろから来た車がのろのろと停止する。「どこまでいくの?乗って行く?」ぼんやりと見覚えのある、多分娘さん。「駅まで」と言って車に乗せてもらった。おばちゃんが助手席にいる。

車中、私に特に予定がないことがわかると、ずっと噂には聞いていたおばちゃんの遊び場「山の家」へ一緒に行くことになる。

「いく?」
「いいんですか。いきたい。」
「大丈夫、京都でやることなかったの?」
「大丈夫です」
と、もう一度確認。

「ずっと話は聞いていて。比良ですよね」
そして比良へ。おばちゃんがいつも楽しそうに話をする「山の家」。

着いてみると、おばちゃんは比良山の麓に2件の家を持っていた。1件が27年近く前に買ったもので、その10年後くらいにもう1軒を買ったらしい。水洗のトイレがあるという新しい家に入る。おばちゃんがういろうは絶対これ、という八幡のういろうをいただく。名古屋のはあかんらしい。おばちゃんがうまいというものはうまいに決まってるだろうと思うがやっぱりうまい。昼ごはんを食べて、私は食べてきたけれど少しいただいた。おばちゃんは細くて長いたばこを吸う。「細い方が煙が少ないかと思って、まわりに迷惑かからんかと思ったけど、一緒や。」と言って笑う。「それで細いのにしたの?」と私は笑う。最近、家ではショートホープは流行っていたのを思い出しながら、このおばちゃんの手に長いたばこはよく似合う。似合うからこれなんじゃないの、と思う。

「上の家も見るか?」
2件ほど上にあるもう1件へ向かう。外から見た時、「かわいい」と言ったけれど、入ると「かっこいい」に変った。ログハウスと言ってもいいのかもしれない、壁は全て木で出来ている。でも畳の間で、立派としかいいようがない水屋があって、障子が入り、やはり「山の家」。あまり来ていないらしく、埃っぽく、ヤモリの糞が居心地を悪くしていたけれど、窓を開け放って掃除をすれば、一日お茶を飲んでいられる、そんな家だった。

隣のおばちゃんの家とは打って変わって、ものが少ない。畳の上にはテーブルがひとつだけ、その上にも全くものは置かれていない。家は家、そして遊び場は遊び場。なんかかっこええ。

娘さんは水洗トイレのある家で待っていた。「かっこいい」と言うと、満面の笑みを浮かべる。それから、おばちゃんが一服して帰路につく。京阪六地蔵で下ろしてもらい、とりあえず三条へ向かう。

ブックオフをうろつき、ERのDVDと松本大洋のsunnyを買いそうになって結局やめる。店内のBGMがいい感じに頭の中に入ってくる。疲れた時はこういうものがここちよく感じる。

河原に行き、文章を書き始めたのがもう2時間も前だ。書いている途中に、フレスコにより、今は東山の和室にいる。

家がないだとか、と書いたけど、家はある。家だから、家だと思ってるから今の状態で家にいにくい。そして、東山の和室にきてちょっと落ち着く。東山の和室にて、自分の想定を超えるような今のところ起こってないし、そもそも想定できないという想定の方がある。

最大積載量500キロのエレベーターに2000キロ載せて、ケーブルが切れてしまったような、本当にフリーなフリーキャンプは今のところ、家に関してそんな感じ。もう切れているから、修理中。「本当に」というところの恐ろしさか。

時々そんなふうにケーブルを切ってしまう。
切れることはわかってなかったから仕方ない。

281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって164時間31分。

281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって177時間28分。

みやこめっせの朝。
電車の時間を調べて、文章を見直して、ブログに載せようとしている。

話すと書けなくなるというより、話すと書かなくてもよくなる。話すのは一つの表現として満たされる。家を出ると書きたくなった。

修理も進んでいる。