作品は一つひとつ

2014年10月18日土曜日

「だまし絵Ⅱ」@兵庫県立美術館に行ってきた。面白い展示だった。


「この絵は何か騙そうとしている」と思って絵や作品を観ていると、いったいこの絵が前提として置いたものは何だったのか、そしてどうその前提を覆してだまそうとしたのか、そんなことを考えながら観ることになった。

例えば、自然を撮った写真みたいなのがあって、それだけ観ててもどうだまされてるのか全然分からない。解説によると実は模型だったりというような、説明されるとすんなり入ってくるものもあれば、ちょっとわりにくいようなものもある。

そして、そういうわかりやすいものを会場の前半で観ると、なんだか難しそうなのも同じ感じで観てみようかという気になれた。
この目の前の作品がやろうとしていることはなんだろうと一つひとつの作品について考えていけた。

美術作品を観るときに、どうしても美術というでっかいものの中で作品を考えようとしていた。それじゃ自分が分かるというよりも、せいぜい美術史から言葉を借りてくるくらいの説明しかできない。

「作った人はこの作品でなにをしようとしてたんだろ?」。そのくらいの問を持っていると、どの作品にも関わっていける。

この間、ほぼ日刊イトイ新聞のおとなの小論文教室を読んでいて気になっていたこれらの言葉をそのまま実践していた気がする。

・大きな問題に、一足飛びに答えを出そうとすると、 考えるのが億劫になる。 
・そんな時は、「疑問文」をつくってみる。

美術史や歴史を知るとかで作品がおもしろくなるって実感があんまりなかった。
それは、多分そもそも目の前にある作品をそのままに観てなかったからで、そのまま見始めると、そういう知識が謎解きを深めてくれるようで、どんどん知りたくなってくる。




展示されてた映像作品がなんとyoutubeにあった!
中でも特に気に入ったもので、言葉で説明はまだ難しいけど見入ってました。
また感想は別のときに、もし書けたら。