京都の染織 1960年代から今日まで(京都国立近代美術館)を観て。

2019年4月9日火曜日

美術館・展示

京都の染織 1960年代から今日まで(京都国立近代美術館)を観た。

染色ってなにをやろうとしている分野なのかよく実はわからなかった。それで、それがなにをしようとしているのかわかれば、と見ていた。見てるとみんな割とやってることが違う感じがしていて、それこそ絵を描いている感じで作ってる人もいる。単に染色という技法を用いながら絵画をしているというのがひとつ。そして素材自体 、布とか糸とかそういうものをどうにかしようとしている人もいてる、例えば立体作品にしてしまうとかでそもそも平面だったものの質感を新しい方面へ強調していく。ただ平面であるっていう事を抜け出す方向へ行った人。色の綺麗さを出そうとする人もいる、本当に染めるっていうこと自体に挑戦している人だと思う。それをちゃんとしようと思うと染める布自体の質感とか展示方法とかいろんな要素が全部入ってる。だからそれぞれ、あの何て言うかな、ひとつの要素だけっていうのは絶対取り出せないけど、総合的に見た時に染色による絵を描こうというところに重心を置いた人もいれば、染色っていう枠を広げたい人もいれば、本当に色がどうなるかっていう染めるっていうことに特化した人もいるんだなっていうことがとりあえず分かった。

あとあの着物とかだとあの着た時のイメージと言うか、単に平面とかじゃなくて、それを着るとどうなるかっていうのを想像するとやっぱり面白いなと思って。ここに展示されるだけの意識ではないだろうなという風に思った。

なかなか染色の面白さとかはまだあまりよくわからなくて。でも綺麗だなって思うものとかはあった。わかんないなって思うことあって、「京都の染色」だから伝統とかに関しても本当によくわからない。技術も「友禅染」とか書かれても ピンとこない。知識が足りないなっていう感じはしました。

あと、コレクション展はモネがあって。積み藁の朝やつ。タイトルは「積み藁、ジヴェルニー、朝の印象(1889)」。綺麗だなと思った。久しぶりに積み藁を見ると、時が止まった感じがしてて、本当に一瞬何かその一瞬だけっていうのが描かれている感じがする。0.00000001秒とか。よくわかんないけど。時が止まると秒数とかもなくて時間計れないはずだから、っていうか時間ってないはずだから、どんな時間かとか言えないはずだけど。本当に止まってる感じがしてて。そのの一瞬を捉えるって、言ったときに時を止めちゃったんだこの人は、っていうのが面白かった。あとものの輪郭がないっていうのもよく分かって。これは積み藁ですよっていうことが描きたいわけではないってやっぱり思って。光とか見えるものの破片をそのまま描いていったら、そのうちあの積みわらになるっていう ことをやっていってるんじゃないかなっていうふうに思います。これはもうちょっとモネの積み藁を何枚か見た方が確実にそうだと言える気はする。連作なので。