奇抜なスケジュール帳を使ってみている。

2015年1月15日木曜日

持ち物

1500円新年会の最中、まるネコ堂ゼミメンバーとスケジュール帳の話になった。3人とも1ヶ月の予定がA5サイズで見れる薄っぺらいスケジュール帳を持っていた。

私のスケジュール帳。
そこそこいいとは思うけど、1年先まで枠が作ってあって、埋めたくなってしまう。どういう訳か予定ができて埋めると嬉しくなってしまったりする。このスケジュール帳の持つ仕組から逃れられない。うろ覚えだけど、そういう話をしたような。ちょうどまるネコ堂ゼミでエンデの「モモ」を読んで、その時に決められた暦ではなく自分自身のマイ暦が持てないだろうかという話がでたりでスケジュール帳はホットな話題だった。

その時に、えらく斬新なスケジュール帳が考案された。

「単語帳式スケジュール帳」

名前は今勝手につけた。すでにあるカレンダーに予定を書き込んでいくのではなく、できた予定を自分で単語帳の紙に書いてファイリングしていく。予定がなくなったり変更になれば、その紙は破って捨てる。また何かあれば新しく予定を書く。

できた予定の紙が時系列的にファイリングされるだけだから予定がない日の枠は存在しない。だから埋めたいとか埋めると嬉しいみたいなことは起こらない。

単語帳式にファイリングされているから見えているのは次の予定だけで、その次に起こる予定を気にする必要がない。

土曜も日曜も祝日も年末もお盆もない。

夢のようなスケジュール帳について延々語り合った。

なんて素晴らしいスケジュール帳。
その数日後実際にやってみることにした。

現在の次の予定。
単語帳はサイズが小さく、リングがあまり好きでなかったので、実際の運用は名刺サイズの紙とクリップにて行った。

まずは、予定を紙にすべてうつす。20枚ほどになった。予定を足せるように後ろの方に白紙を何枚か入れた。あとは、どうなるか観察。


・予定を写した途端普段通りTODOリストを作る。
こんなことで新スケジュール帳の価値が発揮できるんだろうかと不安になった。

結局新スケジュール帳と併用。
次の予定しかみれないから「モモ」のベッポのように「つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひとはきのことだけ考え」[48]ながら仕事ができるかと思ったがそんなことはなかった。

次の、そして次の次の予定も考えてこなしていかないと不安になる。これはスケジュール帳がどうこうというより、自分がもうそういう仕事の仕方をしないとできない仕事をしているということでスケジュール帳だけ変えても自分がついていけない。


・他人の行動がわからなくなる。
1月12日は祝日で成人式だった。外にでるまで祝日であることもましてやそれが成人式であることもすっかり忘れていて、混んでる電車に、振り袖姿に、スーツに「なんじゃこりゃ」と思った。
スケジュール帳っていうのは自分の予定だけじゃなくて人の予定まで書いてあったのかと痛感した。

「祝・成人式」と書いてあるだけで、多くの20歳の人が何をするのか分かる。
「日」と書いてあるだけで、朝夕の通勤ラッシュがないことがわかる。
そんなの当たり前やけど、新スケジュール帳にはそんなこと書いてないのですっかり忘れて、考慮することなく行動することができる。


・次の予定を忘れるどころか、全部覚えてしまおうとする。
新スケジュール帳は予定がとても見にくい。なんか抜けてたらどうしよう。1日ではできないことが急に現れたらどうしよう。忘れるどころか暗記に走ってしまう。


・今までのスケジュール帳の時間感覚がこびりついている。
次の予定からその次の予定までの長さがわかりにくいから、今までならある程度計画を立ててやってたところを、新スケジュール帳だとどのくらいできてるのかわからなくなる。とにかく手が空けば順にやらなきゃという気になって、しんどい。

スケジュール帳は移行したけど、頭は前のスケジュール帳のまま動こうとしてる。合わない道具を使ってちぐはぐな感じになっている。これをどう考えようか。



今までのところ、そんな感じでいきなり全部移さなくても併用していこうかと思い始めた。新スケジュール帳だけで安心して暮らせる生活ってのはどんな感じだろうか。