【11-12月の展示】『肖像画、2014−2015』

2020年11月2日月曜日

まるネコ堂ギャラリー

まるネコ堂にての展示です。
今日は展示替えをしていました。

前回の展示『「「「夢」」」ー敦賀原子力発電所ー』は見には来れなかったけれど、気にかけてくださった方もチラホラといることを知りました。自分にとっては、なかなかのテーマを扱ったと今更思っています。まだまだ、絵として完成していないと思う部分があるので、同じテーマで制作を続ける予定です。

11-12月の展示は『肖像画、2014−2015』(2020)です。

肖像画シリーズの4作品目です。
こちらは、肖像画シリーズで考えたことをかなりちゃんと絵にできたと思っています。
大きさはF50号、だいたい横120cm×縦90cmです。
以前からブログに写真は掲載しているものです。

実物を見ていただければ嬉しいです。

不在のことは少ないですがお越しくださる際は、念の為事前にご連絡をお願いします。
mio.yamane@gmail.com  (大谷美緒)


以下は、作品説明を掲載します。

わたしたちは、肖像画を捉えなおそうとした。
面白い肖像画を描きたかった。

2014年8月15日 20時7分。
『肖像画シリーズコンセプト』というタイトルのメールがわたしに送られていた。

その人がいる。
その人を描く。
その人を一枚の絵にする。
その人のその時を一枚の絵にする。
その人の誕生日を一枚の絵にする。
その人の誕生日に出会ったものをその人と一枚の絵にする。
その人の誕生日に出会ったものをその人の一枚の絵の背景にする。
その人の誕生日に出会ったものをその人の一枚の絵の背景さらに前景として配置する。
こういう思考を経てこの肖像画は出来ました。

大谷隆

この『肖像画、2014ー2015』を描く前に、描いていた2つの肖像画のコンセプトを改めて整理した文章だ。でもこの肖像画も、ほぼこのコンセプトで成立している。

「誕生日」を「幸せだと思ったとき」に入れ替えるだけでいい。

ひとりでなくなったのはたまたまだが、これはあるふたりを描いた肖像画だ。
そのふたりに「幸せだと思ったときに写真を撮ってください、それで肖像画を描きます」と使い捨てカメラを渡した。最初に1枚だけ彼らの正面の顔を撮らしてもらった。

ふたりは半年ほどかけて写真を撮ってきてくれた。

2020年11月2日
大谷美緒