革と帆布のCARAPACEリュックを洗う。洗ったほうがいいのだろうか。

2015年5月5日火曜日

CARAPACE

約1年前に作ったCARAPACEのリュックです。
カラーはきなり。
CARAPACEのリュック
時々、「洗えますか?」と聞かれます。

革と帆布をそれぞれ洗ったことはありますが、
まるごと洗ったことはなかったので洗ってみました。

「洗えますか?」と聞かれると、「洗えます。」
ただ、洗った後と前とで同じ状態ではないです。

大きな変化は革が硬くなりること、
そして革から布へ若干の色移りがあること。

その辺を今日の洗濯実験を追いながら書いていこうと思います。
それともう一つ、「洗えるけど洗ったほうがいいのか?」
を考えてみました。

*****
洗ったのは上の写真のきなりのリュック。


背中の方にお弁当のシミがついてたので、
洗おうかと思ってたものです。


本体の口を締める革紐は、
洗う必要なないので外します。


木陰で水浴中のリュック。
ジャブジャブと思いっきり水に付けました。
帆布で汚れがあるところはたわしで擦りました。

あとは乾かします。


口も開けて中までしっかり乾かす。
水切りが不十分だったので、
春の晴天でしたが乾くのに8時間ほどかかりました。
特に底部分は革と帆布で4ミリ以上を縫い合わせてあるので、
その部分がなかなか乾きません。

一日で乾かないと、
色移りが大きくなるかもしれないので
早く乾くよう天気のいい日ににするのがいいです。
色移りについてはあとで詳しく書きます。

ヌメ革は水に浸すと、フニャフニャになり
乾くと硬くなります。
捻れた状態で乾かすとそのまま固まって
背負いにくい可能性があるので、
干すときの形に注意します。


しっかり乾いたら油を入れます。
乾燥すると油分が抜けてしまってるので補充です!
これで少し革が柔らかくなります。



私はニートフットオイルというのを使っています。
液体のオイルで、ウールピースという専用の道具で塗り広げます。
ウエスなどを使ってもいいのですが、
塗りやすくしっかり塗れるのでお勧めです。

オイルは固形のものなどいろいろあるので、
塗りやすさや塗った時の感触でお気に入りのものを使えばいいと思います。

塗ったあとの雰囲気が好みじゃなかったりしてがっかりするのも嫌なので、
初めてのオイルを使うときは、
ちょっと見えにくい部分に塗ってみて
どうなるか確かめてみるのもいいと思います。




革の色移りはこんな感じです。



革の(おそらく鞣した時の)成分が溶け出て帆布に染みこんでいきます。
HPの知っておいてほしいことにも簡単に書いてますが、
これが革の色移りです。

どっぷり水に浸けてるので染み出してますが、
若干雨に濡れるなどでこんなことにはなりません。

帆布の色によっては目立たないと思いますが、
天気が悪かったりでなかなか乾かないともっと染み出てくる可能性があります。
なので、洗うならカラッと乾く天気がいい日をおすすめします。
できれば、乾燥前に乾いたタオルで水分を拭ってから乾かす方がいいです。

*****

「洗えますか?」と聞かれると、「洗えます。」
なんですが、
「洗った方がいいか?」と聞かれると、
普通に使っていて起こる変化程度であれば、
あえて丸洗いしなくてもいいと思います。

理由は、洗うと今まで育ててきた感じが
リセットされてしまって寂しいなーと思ったから。
汚れとかキズとか積み上がってくるのも
いいなーと思ってるからです。

思いっきり料理をかけてしまったとか、
ネコにおしっこされたとか(うちで起こりそう)、
そういう時には洗わざるをえないので、
この記事に書いたようなことを参考に
してもらえればなぁと思います。

お弁当のシミはとれました。
臭いも消えていたのでこの程度なら個人的には洗わなくてもよかったかも。
どっちにするかボーダー近くです。