猟師さんの話を聞いて。山の動物と牛。

2016年12月6日火曜日

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フェアプラスというNPOが開催するツキイチカフェ「狩猟の持続可能性を求めて」に行ってきた。

ゲストは猟師の兵田大和さん。
興味を持ったのは、最近皮の鞣しがやれないかと考えていて、猟をする際に皮はどうなっているんだろう、皮をわけてもらうことはできないのだろうかという下心だった。

猟師の話ってどんなものか、「ジビエ」「獣害」と現代的なことが中心かと思いきや、前半歴史の話がとても面白かった。縄文時代から猟をして動物を食べていたということ。牛・豚・鳥などの動物は、明治の頃に食べ始められるようになり、歴史が浅いということ。

牛鍋の写真を見て思ったけれど、牛の革を使うCARAPACEの仕事はそういう新しい食生活の上から出て来たものなんかぁということ。

絵巻物にも古くから牛は描かれているけど、輸送に重要な動物でもあり簡単に殺すことはなかっただろう。神聖なものでもあったのではないかと思う。

日本では国産牛の原皮(鞣す前の皮)は足りておらず北米などから輸入している。今でも日本は牛肉を食べるほどには育てていないだろうし、革を使うほどには育てていない。CARAPACEで使っている牛革も原皮は北米から来ている。今のところ国産の方がいいと思っているわけでもないけど。

もう少し牛革の方に話はそれていくけど、このところ年々革の原皮の質が落ちているという話を聞いたことがある。理由は正確には言えないが、牛の生育環境が変わっているのではないか。飼料の劣化など影響しているのではないか。そんなことを聞いた。

正直、牛がどんな環境で育っているのかよくしらなけれど、スーパーに非常に安定的に、安価な牛肉が並んでいることの負担が牛の環境へかかっていないわけはないだろう。


そんなことがありながら、猟師さんの話を聞くと、牛などが食べ始められるまでは安定的ではないけれど食べられてきた鹿や猪などの動物が、あまり食べられなくなり、鹿の増え過ぎで山が荒れている。山を見る猟師さんも減っている。そんなことが起こってるのか。

自分が使っている革というものの寄って立つところを思ったりしている。
全然よくはわかっていないけど。
新しい世界のことを聞いて、また新たに今やっていることが少し照らされた感じもする。


もっと、聞いたお話のことを書くかと思ってたのにこうなってしまった。
猟師さんって、肉を食べるために捕ってる人かと大まかなイメージでは思ってたけど全然違った。山を見ている人でもあり、山のことを里へ伝える人でもある。通常は、猟場の近くの人に。でも、こういうカフェという時間を通して、うちも山のことを知らしてもらった。

一緒に行った隆が、宝ヶ池に行ってみようかとさっき言っていた。
この日、パワポで説明してくれた場所の一つだ。
話を聞いてその場所がどんな風に見えるのか面白そう、行ってみたい。