年末、twitter見てると美術館ベスト3とかの記事が流れて来たので自分でもやってみた。
去年行った展示は40程度やと思う。後半になってどんどん行くようになって、一年に換算すれば一番行ったと思う。その中で印象に残ったベスト3。
宗教画とか、ボスの絵は普通だと起こりえないようなマジカルな雰囲気・画風をまといがちだけど、この「バベルの塔」はそういう雰囲気がない。「バベルの塔」って旧約聖書から題材をとってるので宗教関連に違いないのやけど、その中で塔自体は人間が建てている。人間が建てたことに重きを置いてそのことに忠実に、「天まで届く塔」だとしたら、どんな塔でありうるか考えつくして描いている。あり得ないことを人の及ばぬ力で可能にするような神話の雰囲気ではなく、緻密な現実的なものがある。展示を見ていくとそんな風に思った。
あと、縄文土器やら土偶やらを見れたのもよかった。なんか「爆発」「パワー」みたいな言葉のイメージばかり先行してしまっていたけど、落ち着いた仕上げまで意識した職人気質な面を見ることができた。
真面目な「○○美術館展」と思う。作品を地域別に並べるだけでなく、ボストン美術館がどんなふうにできて、どんな人たちがかかわったのか、どういう性質の美術館なのか、そういうことがちゃんと展示してあって、最初はあんまりそんな展示期待せずに来たものだから、なんだこれと思ってたけど、だんだん面白く読んでた。
絵としてはボストン美術館だけあってか、今まで苦手だったアメリカの絵画がおもしろく見れた。薄っぺらい感じというか、歴史の希薄さというか、そういう雰囲気がおもしろくないと思っていたけど、そういうヨーロッパ絵画との違いを単に違いと見ていけば、アメリカで描かれた絵がなんでそうなってるのか、とか、何を描こうとしてたのかとか、やっと目を向けられてきた。
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以上ベスト3です。1位と2位は2回も行った。
これ3つとも2017年年間来場者数の上位に位置している(ボストン美術館展に関しては会場は違うけど)。(参考 美術手帖)
ベスト3を書こうとして迷うことはなくて、結構衝撃を受けたみたいだった。
行った美術館のチラシなんか見返してみると、他の展示のことである印象や、驚いたこと思い出す。先に見てたらちょっと迷ってたかもしれない。
去年行った展示は40程度やと思う。後半になってどんどん行くようになって、一年に換算すれば一番行ったと思う。その中で印象に残ったベスト3。
<ベスト1> ボイスマンス美術館所蔵「バベルの塔」展 16世紀ネーデルランドの至宝ーボスを超えてー(国立国際美術館)
ピーテル・ブリューゲル1世の「バベルの塔」見れてよかった。絵もいいし、展示の流れもよかった。「バベルの塔」の絵は展示の最後に出てくる。それまではネーデルランドの絵画の流れを見ていく。宗教画の時代があったり、宗教そのものよりも風景中心に描くようになる時期があり、今では「奇想の画家」と呼ばれ当時人気画家だったというヒエロニムス・ボスの時代がある。そんななかでブリューゲルが生まれ、もちろんその影響を受けながら絵を描いていく。彼の「バベルの塔」以前の絵もたくさん紹介される。でも、「バベルの塔」はもちろん過去の影響を受けてはいるけれど、影響下ではなく影響の先に「超えて」行っている感じがする。宗教画とか、ボスの絵は普通だと起こりえないようなマジカルな雰囲気・画風をまといがちだけど、この「バベルの塔」はそういう雰囲気がない。「バベルの塔」って旧約聖書から題材をとってるので宗教関連に違いないのやけど、その中で塔自体は人間が建てている。人間が建てたことに重きを置いてそのことに忠実に、「天まで届く塔」だとしたら、どんな塔でありうるか考えつくして描いている。あり得ないことを人の及ばぬ力で可能にするような神話の雰囲気ではなく、緻密な現実的なものがある。展示を見ていくとそんな風に思った。
<ベスト2>京都国立博物館開館120周年記念「国宝」Ⅰ期(京都国立博物館)
国宝満載。日本の絵画っておもしろいとこれを見に行って本気で思い始めた。めちゃくちゃいい日本美術への入門展示。入門したてなのであんまり何がよかったとか書くの難しいけど、日本の美術、どんどん見に行きたいなと思うようになった。これでもか!これでもか!となんかすごいクオリティーのものが出てくる。絵画だけでなく、仏像とか、今までさほど興味がもてなかった分野まで面白い。寺にも前より行きたくなった。やっと京都と奈良の中間くらいに住んでいる地の利が生かせるかもしれない。気に入ったのは長谷川等伯。あと、縄文土器やら土偶やらを見れたのもよかった。なんか「爆発」「パワー」みたいな言葉のイメージばかり先行してしまっていたけど、落ち着いた仕上げまで意識した職人気質な面を見ることができた。
<ベスト3>ボストン美術館の至宝展 東西の名品、珠玉のコレクション(神戸市立博物館)
実は1位2位は群を抜いていて、ちょっと間があいて3位。真面目な「○○美術館展」と思う。作品を地域別に並べるだけでなく、ボストン美術館がどんなふうにできて、どんな人たちがかかわったのか、どういう性質の美術館なのか、そういうことがちゃんと展示してあって、最初はあんまりそんな展示期待せずに来たものだから、なんだこれと思ってたけど、だんだん面白く読んでた。
絵としてはボストン美術館だけあってか、今まで苦手だったアメリカの絵画がおもしろく見れた。薄っぺらい感じというか、歴史の希薄さというか、そういう雰囲気がおもしろくないと思っていたけど、そういうヨーロッパ絵画との違いを単に違いと見ていけば、アメリカで描かれた絵がなんでそうなってるのか、とか、何を描こうとしてたのかとか、やっと目を向けられてきた。
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以上ベスト3です。1位と2位は2回も行った。
これ3つとも2017年年間来場者数の上位に位置している(ボストン美術館展に関しては会場は違うけど)。(参考 美術手帖)
ベスト3を書こうとして迷うことはなくて、結構衝撃を受けたみたいだった。
行った美術館のチラシなんか見返してみると、他の展示のことである印象や、驚いたこと思い出す。先に見てたらちょっと迷ってたかもしれない。
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