革のライダースジャケットを手縫いで修理。

2015年4月22日水曜日

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2年ほど前に古着屋JAMで買ったライダースジャケット。
ちなみにバイクには乗らない。

ライダースジャケットの修理をした。
Brimacoというカナダのメーカーの1970年代製らしい。
革自体は大丈夫だけど糸が全体に弱っていて、今年は胸のダーツの部分が解けた。

糸が弱って裂けてしまった。

反対側もおんなじ。

表からは縫えないので、
裏地の一部を解いて作業する。
脇のところに昔破れて直した跡があるので、
そこを解いて作業することにした。

裏地を解いて作業できるようにする。開脇手術。
ミシンで修理すると前に縫っていった穴以外に、
たくさん穴を開けてしまうので手縫いで修理する。
さらに、うちのミシンではこの程度の裏地の開き方で
ここを縫っていくのはちょっとしんどい。

糸の準備。
革の手縫いは糸の両端に針をつけて縫っていく。
今回は、昔ミシンで縫った穴を再度縫っていこうとしているので、
解けた糸と同じくらいの太さの20番手のものを使った。

しかし、普段こんなに細い糸で手縫いはしないので、
道具とか細かいやり方は正式な革の手縫いよりちょっと工夫されている。

ミシンの穴を探してひと目づつ縫っていく。

針を通してるところ。
さっきの針を通した反対側。
もう一本の針をさっき糸を通した穴に逆方向から入れる。
両側から糸を通したら、左右の糸をそれぞれ引っ張って締める。
こんな作業を進めて、左右のダーツを縫っていく。

縫い終わったらこんな感じ。
表に返して縫い目を確認したら、解いた裏地を縫い合わせる。
完成!




買った年は、肘のところがぱっくり空いた。
今年はダーツが解けた。
きっと来年もどこか空くだろうなと思う。

買ったばかりの時に、肘がぱっくりきたときはさすがに「げ!」と思った。
初めてのライダースで初めてコートに2万円もかけたのだった。
ちょっと青ざめながら急いで家に帰った。

がむしゃらに直したらわりときれいになおった。
その頃は今ほど革の手縫いも出来ないから、
かなり無理矢理にやったように思う。

1ヶ所直せてしまうと自信がついて、
もうちょっとくらいなにかあっても大丈夫だと思えてきた。
ちゃんと服に関われた感じが嬉しかった。

春の衣替えを期にこの修理を完了させた。
あとは、拭いたり、オイルを入れたりする。そして、秋まで休んでいてもらう。