畑を始める。

2022年3月12日土曜日

まるネコ堂 食べ物

思いもよらないことに畑を始めることになった。
10年くらい前からやってみてはいたが、上手くいかないので結局自分には合わないと思って野菜作りは結構きっぱり諦めていた。その分、果樹を喜んで植えていた。
野菜と違って木は手間がかかる頻度が低いからよかった。

この2年ほどは真柴豆腐店が引き売りの際に一緒に売ってくれていた農園の野菜が安くておいしいから全く困ってなかった。
しかし、突然この農園がなくなることになって呆然とする。


でも、多分その日のうちに少しでも家で野菜を作ってみようと考え始めた。
ほんとうに新鮮でおいしくて安い野菜に甘やかされていた。
もうスーパーでどんどん野菜を買いたいとは思えない。四つ葉連絡会の宅配はおいしいが、週に1回の宅配というのは野菜を買うには多くない、そして価格はそこそこする。

「よし、なんでもやってみよ」
というのはある日、隣の家から聞こえてきた声だけど言ってみるとやる気になるので時々口にする。

ほとんど同時に「ではおからで堆肥でも作れないか」と考える。

そもそもお豆腐屋さんがその農園とのおから堆肥プロジェクトを推進中だった。そしてそのプロジェクトもとん挫すると聞いたからだ。


野菜作りは苦手だと自覚があるのに、考えると楽しくなってしまった。
結構、楽天的かもしれない。

ついでに、今読んでいる「エチカ」という本の理解も進んだ気がする。

第三部  
定理一三 精神は身体の活動能力を減少しあるいは阻害するものを表象する場合、そうした物の存在を排除する事物をできるだけ想起しようと努める。(スピノザ、『エチカ』

野菜の販売がなくなったり、楽しみにしていたおから堆肥プロジェクトをがなくなると聞いてがっかりしたけれど、楽しく思えることが思いついてしまってがっかりが、もともとのがっかりとは変化してきた。

お豆腐屋さんに話をしてみると、幸いすぐにおからをいただくことができた。ありがたい。
新が濃厚接触になってしまい、ちょうど家にいることになったので(いつも居るのは居るのだけど)、その間に庭を畑化した。一緒にうろうろしてくれた。


始まったばかりなので、どうなるかわからないけど、前より気長に、もうちょっと考えながら野菜を作っていければと思う。
明日、何か種を探しに行く。