金継ぎ。初めての割れ金継ぎがひと段落。

2022年10月25日火曜日

まるネコ堂 子どもとの生活


割れたパーツを漆でくっつけて修理する割れ金継ぎがひと段落した。
銀の消粉を蒔いて、乾燥に入った。写真は銀蒔き前の様子。
乾燥には10日かけることにしたので11月2日には完了する。
最初に作業したのが9月の後半だったはずなので完成までひと月以上を要した。

ヒビ割れもあったのでその修理も一緒に行った。
ヒビの継ぎをきれいに仕上げるのがとても難しかった。
銀を蒔くのが、はみ出したり、逆に下地の漆が見えて残ってしまったり、均等にならなかったり・・・ということが起こった。

あとコップの修理は口が狭いので内側のヒビなどに漆を塗るのがとても難しい。
お椀や平皿にはない苦労だと思う。


いろいろ大変だったけど、割れがちゃんとくっついてしばらくは使える強度を得ているのか。それがかなりに気になっている。それ以外の完成度よりも、まずはそれが気になる。


これから、気温が低すぎて漆が乾燥しにくい季節に入る。
そして、出産もあるので初夏までは次の金継ぎは予定していない。
この期間に、この秋修理した器の使い勝手がちょうど見ていける。


今回は、銀消し粉という銀の仕上げにしたけど、次は金でしかもはがれにくいという丸粉を使いたいなとか、金蒔きの完成度をあげたいなとか、今回高価で買えなかった漆も買い足したいなとかいろいろ考える。



達成感みたいなものは思った以上になく、どちらかというと継続中の悪くない不満感とか意欲がある。結構たのしい。