購入してくださった革の万年筆。ラミーのボールペンを入れて。
vol.8 壬寅歳卯月号
目次
1.合皮だったときの悲しさ
2.拭き掃除いろいろ。家がきれいになる。カビも減る。
1.合皮だったときの悲しさ
革を扱っているので革関連の話題になることはそれなりにある。
何度かあったのが、「革のカバンや小物がねちょねちょになった」という話。修理できないか、という話も多いけれどキャラペイス以外の修理は受け付けていないので申し訳ないけどお断りしている。
そして、残念だけど本当の動物の革じゃなくて合皮ですよという話をすることになったりもする。
「革だと思って使ってたら壊れてきて、調べたら合皮だった」という話もあった。
本物の革が、基本的に動物の皮からできているのに対し、合皮の樹脂等からできている(合皮について詳しくは「合成皮革(皮革用語辞典)」などをご覧ください。)。
両者はいろいろ違いがあるけれどこういう話をするときに大きいなと思うのは耐久度の差。使い方にもよるけれど合皮は早ければ2⁻3年で大きくひび割れが起こったり、長年放置したものはねちょねちょになってくる。
合皮の寿命を知っていて使う人はいいかもしれないけど、あまり知らずに2⁻3年使って気に入ってきたころにダメになってしまうということも起きる。こないだ話した人は人からもらったものだったのか、完全に革だと思い込んでいたのがダメになってしまったそう。キャラペイスの革は、スリッパで毎日のように使っても5-6年は使えている。そのうち穴はあくけど。財布などは、2⁻3年だとまだまだこれからという感じ。
本物の革にもいろいろあるので、革か合皮かとなると表面だけ見てもわたしもよくわからないときがある。でも、裏面は随分わかりやすいので合皮はほぼ必ず裏地をつけてあるだろうと思う。結局見えない。
「合皮で使えなくなった・・・」みたいな話は聞いていると悲しくなってしまうので、是非なにか長く使いたいものをと考えて革製品を手に入れるときには、最低限その辺意識するといいんじゃないかと思います。本革にもいろいろあるので、さらに考えたいならそこも調べてみると面白い弟子。
本革と合皮、値段は全然違うと思うけど、使っているときの安心感とか満足感とかそういうのがやっぱり全然違うので本革いいですよ。
2.拭き掃除いろいろ。家がきれいになる。カビも減る。
以前よりも掃除も仕事だと思うようになった。
家で工房もやり、たくさん来るわけじゃないけどディスプレイもしてるんだから今更言うの、という感じかもしれませんが。掃除って自分の仕事だと思えない感じがありました。
拭き掃除を以前よりたくさんする。
床はもちろん、棚、窓、風呂場も釜だけじゃなくて壁も。風呂の窓は使ってないときは開けっ放し。網戸もないので夏場はコバエがいるのが当然になってたけど。コバエが減ってきた。掃除の威力を感じる。
革製品を置いている棚と革自体の拭き掃除の頻度も上がっている。
商品見本は使っていないものではあるので、乾拭きが多い。
埃が取れている状態が続くとやっぱり気持ちいい。
雨が少ないので例年ほどではないけど、蒸し暑くカビが気になるこの時期だけど拭き掃除をしているとカビをさほどおそれなくてすんでいる。
カビは湿度と温度と汚れ(カビの食べ物)の要素がカビにとって好条件になったときに発生する。湿度と温度はエアコンを入れない限りどうにもできない。でも、汚れはそれなりに落とせる。
革の中にしみこんだ汗まで落とそう、とか考えるとちょっと大変だけど、表面をきれいにしとくだけで随分違う。
カビの話をすると、カビに集中してしまって、カビだけやっつけているような気分になってしまう。なんだか、そうなると私は何をやっているのかよくわからなくなるんだけど、革だけに限らず家がきれいになっていくのはとても気分がいい。
以前は、私は春・秋は家の中でよくアレルギーで鼻水を出していた。花粉症かとも思ったけどどうも違う。家をきれいにし始めてから全くそういうことがなくなってしまった。
「カビの撃退」をターゲットにしてしまうと、カビさえなければいいわけだからそれに特化するような突飛なこともやってしまいそうな気がするけど、気持ちよく住みやすい、なんかそこにいるだけでやる気のでてくる家という環境全体を考えて手入れしていくことと、カビが出にくくなるということはかなり関連があると思う。
手入れというものの範囲を大きく見ていくのは面白い。
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