281時間の本当にフリーなフリーキャンプ 書斎にて。

2015年8月18日火曜日

催し

281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって254時間4分。

昨日の夜、ふと霧が晴れるようにアトリエが欲しいとい思った。それはまるネコ堂内の工房ではなくて、もっと孤立していて、基本的には一人いられる場所。一人でいたいのなら外に出ればいいじゃないか、というのは確かに正しくて、そんなことをすることもあるけれど、なにか作りたい時にはどこにいても作れるわけではなくて、一人でいながらにして作れる場所が欲しい。

小さいときから、制作途中のものを見られるのが苦手で、字が書けるようになってすぐに葉書はこっそり書くようになった。小学校低学年で隠して葉書を書く姿に「おませだ」なんて言葉をかけられたけれど、今もそれは変わっていなくておませなままだ。

途中、というのもいろいろあるけれど、見せていいと自分が思えるまでに見られてしまうとだめで。試作品といっても、見せたい試作品もあれば見せたくない試作品もある。不意に見られてしまう、そんな可能性を極力排除した場所でやっと落ち着いて制作が始まる。考えていると頭のなかから全部考えていることが溢れでていて部屋の中がちゃぷちゃぷと満たされるようなもので、私の場合は同じ部屋に人がいるとそんなふうにはなれない。見せていいと思えないものは、そんなちゃぷちゃぷが詰まった破れやすい袋のようで、ちょっと触られるだけで壊れてしまったり、大きく変形したりするからまだ誰にも見せずにとっておきたい。誰かが触っても、壊れずに形を保つような容器に入れられたときに、それは人に見せていいものになる。

そんな容器をつくるのが、安心して頭の中のものをちゃぷちゃぷと溢れ出させることができるような空間で、それがアトリエ。

281時間の本当にフリーなフリーキャンプが始まって255時間6分。