carapace:リュックのお手入れ。

2016年5月9日月曜日

CARAPACE

2016年5月のcarapaceHP改装で「知っておいて欲しいこと」と「お手入れ」のページを、
各商品ごとではなくすべての商品に対して統一しました。

内容が似たことだったので、
各商品ごとに何度も読んでいただくよりも、
一度読んでいたけでばと思っての変更です。

HPからは削除してますがそれぞれの商品に書いた文章を、
こちらに残しておきます。

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手入れして経年変化を楽しむ。


革を意識して使い始めたとき、一番気になったことが手入れのことでした。  



「長く、気持よく使っていくにはどうしたらいいのだろうか」
「ちょっとしたことでダメにしたくない」
靴屋さんに手入れのことを聞いてみたり、
本や雑誌も読みました。
「ちょっとした日々の手入れで革の寿命が伸びます。」
でもそれがどれくらいの寿命なのかはわからない。
「水には弱い、できるだけ濡らさぬように」という意見もあれば、
「時々ちゃんと水に通してやるべきだ」という意見もある。
どうしていいのか確固たる方向性は見いだせぬまま、
長持ちさせたいという気持ちから、
恐る恐る革を触りました。
恐る恐るリュックを使っている。
手入れに振り回されているんじゃないかと思ったとき、
「長持ちさせたい」とは思いつつも、
そのリュックを使いたいのは「今」だということに思い至りました。
革の寿命を5年から10年に伸ばすために、
日々の手入れに恐怖することは実はないんでないか。
思いっきり使って、修理が必要になることが楽しいのではないか。
「雨に濡れないように、雨の日は大事に家に置いておこう」では、
何のためにこのリュックを作ったのかわかりません。
思いっきって使ったリュックの寿命は、
決して長くないかもしれませんが、
しっかり使ったという時間を私たちは大切に見ています。
思いっきり使えるように、
できるかぎり修理したいと考えています。
CARAPACEのリュックは将来のためにではなく、
「今」しっかり使って楽しむリュックです。

手入れが楽しい

恐る恐るの手入れはなかなかつらいものです。
でも、楽しい手入れがあります。
革をしばらく見ていると、革の様子がわかってきます。
「やわらかくなってきた」
「なんだか乾いている」
あまり触らない部分、雨に濡れた部分、
砂埃がついた部分はなんだか元気がありません。
そんなときにオイルをサッと入れると、
革がふんわりと、生き生きします。
水が足りなくてひしゃげてしまった植物に水をあげる感じです。
オイルを塗った革の変化を見てうれしい気分になります。
手入れも「今」楽しむためにあります。
使うたびにちょっと様子を見て、
自分の使いやすいようにするために手入れはあります。
日々使いやすい状態にしておくことが、
結果的に革を長持ちさせるのだと思います。