【CARAPACE】革のスリッパ、月に一度ほどでお勧めする基本の手入れ。

2021年10月5日火曜日

CARAPACE

YouTubeにて動画を公開しました。



ほぼ同じ内容ですが文章で読むほうがやりやすいという方もいるかなと思い、こちらでは文章でも説明しました。

実際の動作はどうしても動画のほうが見やすいので、その辺は動画で確認してもらえればと思います。


「基本の手入れ」ということですが、ここでの基本というのは「これを月一回くらいで続けるといいですよ」というものです。細かいことは気にしだすといろいろありますが、そのへんは今回は置いときます。

今までやってこなかったけどお手入れを始めてみよう、という人の参考になればと思っています。
簡潔にと思いつつ、今まで何度か聞かれた質問に答えつつやってみたら結構長くなってしまいました。


今回はスリッパ編。おいおい別の革製品の話もできればと思っています。


手順は二つだけ。
  1. 表面の汚れを落とす
  2. オイルを入れる

道具も二つだけ。
  1. タオルや手ぬぐい
  2. オイル
タオルや手ぬぐいは汚れを落とすため。
オイルはオイルを入れるためです。
補助的に、縫い目の埃をとるためにブラシを紹介していますが、なくても大丈夫です

1表面の汚れを落とす

まず、きれいにします。汚れがついたままオイルを入れてしまうと、汚れがそのままオイルにまざってついたままになってしまうので、きれいにします。

タオルや手ぬぐいを使いますが、乾拭きもしくは水に濡らせて固く絞ったものを使います。

乾拭きと水拭きどちらにするのかは、以下の基準で選んでください。

【乾拭き】
・あまり汚れてなくて、埃をさっと落とせばよさそうな時。
・スリッパが新品に近く、濡らすのに抵抗があるとき。
 革がまだ焼けてなかったりする場合には水の跡がつきやすいです。満遍なく均等に水を含ませると、ほとんど水の跡はつきませし、水の跡があるから強度が落ちるといったことはありませんが、気になる場合はしばらく乾拭きでの手入れを行います。

【水拭き】
・ある程度しっかり汚れをとりたいとき。

スリッパは台所で使うなど使い方によってはそれなりに汚れると思うので、気になる汚れは拭いてもらったらと思います。
表面は結構丈夫なので割としっかり拭いて大丈夫ですが、様子をみながら行います。


拭きます



ふつうに拭いていくだけです。乾拭きも、水拭きも基本的には同じです。
つま先の奥の方によごれが溜まっていたりするので、その辺も気を付けて拭いてみてください。全体がきれいになったなと思ったらOKです。

スリッパの裏面ですが、スリッパなのでどうしてもすぐに埃などはつくと思います。
なのでなかなか細かい汚れを気にしても仕方ない部分がありますが、せっかくなのでこの機会に裏面もチェック。
ささっと埃を落とします。

もしなにか付着しているという場合は、爪などでぺりっと簡単に取れる場合はとります。しかし、取ろうとすると革の繊維が一緒にたくさん取れてくるなどの場合はスリッパへのダメージが大きくなってしまうのであまり無理せずに置いておきます。乾いた汚れなら多少ついていても問題ありません。
(濡らしてふやかしてとれるということもありますが、その説明はまたの機会にと思います。)


水拭き特有のこと
基本的なことは乾拭きと変わりません。違ったところをふたつ紹介します。

ひとつめ。
水拭きの場合は、拭いている布に汚れとともに茶色いシミがつくことがあります。


汚れがとれた気がするのにまだ茶色がついたりします。
おそらく革の中の成分が拭くことでじんわり出てくるんではないかと思っています。
問題はないですので、スリッパがきれいになったと思ったところで拭くのは終了します。


ふたつめ。
水拭きなので革の表面が湿った感じになります。
拭いたあとオイルを入れるまで少し乾燥させましょう。
あまり神経質になる必要はありませんので、だいたい湿気がとんだなという感じがあれば大丈夫です。

おまけ(ブラシについて)

私も最近はじめたのでおまけとして紹介です。
革用のブラシというのが売っています。

これが縫い目の埃をとるのに結構いい。気持ちいいです。

この気持ちいいなと思う感覚は手入れをする中で結構大事なんではないかと思っています。
オイルを入れて気持ちいいとか、きれいになって気持ちいいとか、自分が革にどうなって欲しいか考えていく目安になります。ブラシだけの話ではなくて、気に留めておくと手入れが面白くなるんではないかと思います。


もし、ていれに余裕がでてきて、なにかさらになにかやってみたいと思ったとき、よかったらブラシも試してみてください。



表面がきれいになったなと思ったら、次はオイル入れに進みます。

2オイルをいれる

オイルはヌメ革に使えるものであれば、お好みのもので大丈夫です。
もしなんにしていいのかわからないというときはキャラペイスではラナパーというものを使ってますので、使ってみてください。


ラナパーは専用のスポンジがついているのでこれで塗っていきます。


全体に塗っていきます。
つるつるの面だけから塗れば大丈夫です。染み込んでいきます。

塗りたては表面にオイルがのっている、という感じですが、だんだん馴染んでいきます。
塗った直後に履くとちょっとべたつく感じはあるので、少し馴染んでから履くと履きやすいです。

 
以上で手入れは終了です!


わたしも定期的に手入れする方ではなかったのですが、やっていると変化など楽しみになってくるところがあるので、ぜひ一度やってみてください。