一枚の絵を描き終えた。絵を描くことが一番楽しかった。
本を読んで色々調べた。考え事をした。描けると思った時に取り掛かった。本を読んで調べているときも楽しかった。様々なことを知り、自分のなにかが変化することを味わっていた。描き始めると全然違った。読んだもの、見たこと、知ったことを自分のイメージにして、キャンバスに描き出すということだった。今まで知ったことを総動員して、どう描くかだった。総動員とは単に新しく調べたことだけではない、自分の生きてきたこと全部で、特に関わりあいのある出来事が強く参照される。自分の限界や、タブーが意識的に、無意識的に制御をかけることもあった。情報が消化できずにそのまま描くことしかできないこともあった。最終的にそのままにしか描けないということが致命的なことになることも知った。見たものをある「写実」の形式に収めて描くのではなく、見たもの、知ったこと、それまでの体験をどこまで自分のイメージへと消化、昇華し描けるか、絵の命はそのあたりにある。それが命そのものなのかもしれない。
絵にする、絵を描くということのイメージをやっとつかめたと思える絵になった。
自分の絵を描くことの難しさを知ることは、でもこれからできるだろうという可能性を知ることと同時だ。
この楽しさは、絵を描くことの新しい土台になっていくと思う。
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○10月24日から:吉本隆明『言語にとって美とはなにか』ゼミ第3シリーズ
○12月15日〜12月21日:言葉の表出、冬合宿2020
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