保坂和志の小説。本好きが本の話をする時間に参加して。

2018年10月6日土曜日

催し

昨日の本好きが本の話をする時間面白かった。
今回は小説家保坂和志。メインは「朝露通信 」について。 
保坂和志は「すじ(ストーリー)」ではなく、「領域」を書く小説家だそうだ。そのことのなにがすごいのか、なにがおもしろいのか最初わからなかった。

例えば、記憶について、私は何かを記憶からたぐりよせて「筋道」立てて話したり、書いたりはできるけど私の記憶という「領域」全体を書くことを考えたこともないし、したことがないと思う。

というか記憶というのがある領域をもっているものだと考えたことすらなかった。

保坂和志の小説は自分が意識はできていないが持っている領域(例えばある記憶の領域)を表現しているのかと思うと、これはすごい小説だ。「記憶」というのはある領域を持っていると言われてしまうと、以前からそう思っていたような気になってしまう。意識できないくらいに張り付いた自分の仕組みなんだろう。

保坂和志、日本の文学の最前線だそうです。

今回いきなり小説の最前線でしたが、次回はもうちょっと全体的な小説のおもしろさとして文体論を話そうかと考えてるそうです。

次回も楽しみ。11月2日です。

今回話された本。