野菜のおもしろさ。野菜だけから勝手に畑を想像する。

2020年3月23日月曜日

食べ物 生きていくこと

よい商売は人を育てると言いますが、言いますよね。

最近わたしを育ててくれたのはよつ葉ホームデリバリー真柴豆腐
具体的には野菜とはどういうものか、この何年かの購入でわかってきた。なんで豆腐屋で野菜?と思うだろうけど、引き売で豆腐とともに地場の野菜を売っている。近所の作業所かどこかが作っていると聞いた気がする。

よつ葉の野菜の売り方は生産者(生産地)がなるべくわかるようにしてある。
同じ生産者のものを季節を通して売っているものが多い。そのことからわかってくることがある。
例えば、レンコンをよく買う。肥後のレンコンだったと思う。レンコンが取れ始めるのは夏頃かで。その頃販売が始まり、春のこの時期に販売が終わる。

出始めは正規の価格、なんだか若い。
そして秋になると値引きのときも多くなる。ふっくらと、量も書いてあるよりこころもち多いのではないかという旬のたっぷりした感じ。
春が近づくとこころなしか量が減る。そして、かすかに味が落ちる。

年によっても違うけどなんとなくこんなかんじ。

ニンニクは2-3年前まで、冬はよつ葉では買えなかったのだけど最近は売っている。売っているからと思って買い続けてみたけどカビやすかったり、味が落ちる。

こういうのって同じ生産地のものだからよく分かるんだと思う。野菜の旬とか、畑の様子とか、変わりゆく野菜の姿をみながらなんとなく想像することができる。

真柴豆腐の野菜は、もっと露骨というか無骨というか、まず種類が少ない。
なんとなく、このラインナップが育てやすい野菜なのだろうかと想像する。あるいは人気の種類なのか??
いろいろ育てやすい時期には種類が増えて、そうでない時期は2-3種類にまで落ちる。
おいしいので全然困らなくて、あるもん食べてればいいやと思いその時期は同じものばっかり食べたりする。
旬でいっぱいとれると安くなる。豆腐屋のおっちゃんが苦笑いするくらいトラックに積まれている。
近所の野菜なのでおそらく採れたて。ほうれん草とかその日に食べるとめっちゃうまい。
本当に旬を食べる喜びを味あわせてくれる。

スーパーに行くといつも同じような品質のものがならんでいる。
一定の基準のものを日本各地から取り揃えたという感じ。よく見るとあたりまえに旬のものはやすく、そうでないものは高いのだけど、なんだかお金の問題になってしまって、何かを考えることができなかった。

よくわかるようになって分析すると、高いものはあまり美味しくないだろう。
ちょっと無理して作っているだろうと思う。よつ葉野菜や豆腐屋野菜を知るとその無理してる感じのものをわざわざ買うのは気力がいるようになってくる。こっちも無理してる感じになってきた。それでも買うときは買う。

よつ葉があって真柴豆腐があってほんとうにありがたい。
長くずっと続いてほしい。買っていこう。

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○7月28日ー8月1日:言葉の表出、夏合宿2020
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2019年6月1日発行雑誌「言語6」に寄稿文が掲載されました。