生後2ヶ月。新(あらた)がお客さんを迎えている。

2018年11月11日日曜日

子どもとの生活

大人にとって、ご飯の最中の突然のお客さんに箸をとめて、歓迎することはごく普通のことだ。でも、産まれたばかりの子どもはそんなことに全く関心がなくて、構わずに食べるものを求めたり、睡眠を求めたりする。

昨日、隆が午後出かけるので私の母が実家から夕飯を作りに来てくれた。新はその日あまり昼間寝れなくてミルクをあげたけど半分以上残してでも寝付いたかなという夕方、母がやってきた。

最近の新。たまたま掴んだぬいぐるみを振り回している。

突然のことに目が覚めてしばらくぼんやり、ミルク残してたんだったとばかりに口をパクパクさせるので、まだ温かく哺乳瓶に残ったミルクをあげようと再び抱っこをすると急に新が喋り始めた。

あー、あうー、あぐーとかもちろん大人の言葉にはならない。見たことがないくらいの時間、明らかに母に向かって話し続けた。何を言っているかはわからないけど、新は明らかに母を私や隆とは違う「お客さん」として認識しているし、なにやらごきげん喜んでもいる。こんな姿を見て、こちらも嬉しくないわけはないので、真剣に大人の言葉で返す。新はこちらが話している間は喋りやめるなどの明らかな聞いている様子というのは示さない。わたしや母が話しても、話しつづける。

はために見ると双方勝手に話している。実際、言葉の意味の上では勝手に話している状況だと思う。

新は嬉しそうだと同時にもどかしそうにしている、ように見える。他の人が話すようには話せない。わたしも、新が言おうとしていることを理解しきれないのでもどかしい。多分、母もだったのではないか。でも、わたしも母も新の話しているのを見て、全くトンチンカンな答えをしている気はしなくて、それでもなんとなく伝わってくることに必死で答えていたと思う。

言葉というものを使いこなせはしないけど、大人が言葉で表現しようとする感覚のようなものはもう十分に持っているように思った。
こういうのを親ばかと言うのだろうか、でもやっぱりそう思う。


ひとしきり話し終えたので再びミルクをあげようとするもまだ飲まない。持ってきた食材を片付ける母を見ている。まだそこから母に抱っこしてもらったり、しばらく過ごす。その後、ミルクをあげると飲み干したので、やっぱりそれなりにお腹は空いていたようだった。

ここまで新が食欲や睡眠欲以外のもの(興味、好奇心と言ってもいいのかもしれないが)を優先できるようになっているのはうすうす思ってはいたけどミルクを目の前にしても飲まないというのにはびっくりした。そんなことに耐えられるくらい体が育ってきたということだろう。

産まれたばかりのころを思い出すと、たった2ヶ月でこんなことまでできるのかと思う。

新が必死に話しているところを見ると、なぜだかわからないけど嬉しいというより感動する。