さようなら、毛糸のカーディガン。

2015年4月6日月曜日

持ち物

10年以上お世話になりました。

高校生のときに母が編んでくれた毛糸のカーディガン。

「カーディガンが欲しい」と言ったらこれを編んでくれたのだった。
当時は、いかにも高校生が着てそうなもっと薄い感じの
ものが欲しかったので、これをもらった時にはびっりした。

しっかりした毛糸で編んであってけっこうごっつい。
制服のうえにこれを羽織ると肩がつっかえてとコートが着れなかった。

カーディガンは学校のロッカーに置いておいて、
学校に着いてコートを脱いでから着ていた。
目立つようで同級生によく褒められたが、
なんだか恥ずかしかった。

高校を卒業してからも毎年着ていた。
やっぱりコートの下に着れないので、メインは部屋着だった。
さすがにごっついだけあって他のセーターより随分暖かかった。

一昨年くらいから穴が開き始めた、
糸が弱って一番上のボタンが閉まらなくなった。
一度母に修理を依頼した。
それは治ったが全体にいろんなとこがほつれてきた。

私は編み物はしないのでどうしようか、
編み直してくれるか母に聞いてみると、
解きまでやるのであればいつになるかわからんけど、
と言いながらも、「いいよ」、と言ってくれた。


解き始めた。
ボタンを外して、袖を外すところまでは上手く行った。
そのあとが難航した。

編めないので、これがどう編まれているのかわからない。
どう解いたらスルスル解けていくのかわからなかった・・・

途中で糸を切ってしまったりで、また編むのに使えそうなほど
長い糸がとれなかった。
しばらくの格闘の後に無理だ十分だと挫折した。
もう、「さようなら」をしようと決めた。


なかば、ばらばらになり無残だった。

秋には毛糸のセーターを買いに行きたい。