「火って魅力的やね」 「そうですね」 |
隣のおばちゃんに手招きされる。
家の中に入りと呼ばれて、この蝋燭立てを見せてもらった。
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要らなくなったものの一部は、
「どうぞお持ちください」と書いた箱の中に入れ、
道路から見えるとこに置いている。
「貰ってくださいしよう」、
箱に入れるときの掛け声。
手放したいけどすぐにはゴミ箱に入れにくいものは、
「誰か貰ってくれたら嬉しいな」、と思いながらそこに入れる。
誰かに持って行ってもらえると嬉しくて、
残ったときには諦めて捨てる。
持って行かれて使われるのか、またすぐに捨てられるのか
そんなことわからないけどとにかく少し嬉しくなる。
隣のおばちゃんはどうやら、
持って行ってくれる常連のようだ。
「あんたが置いてたオタマやねん」
この蝋燭立ては、以前私がその箱に入れたものだった。
柄を折り曲げておしゃれだった。
「貰ってください」したものをどうして使おうか
そんなのよく考えているそうだ。
私は手放したくて、箱からなくなって嬉しくて。
おばちゃんは手放されたものを見ていろいろ作るのを楽し。
作ったものをわざわざ見せてくれて、私はそれで嬉しくなる。
火を眺めて。
コーヒーを飲んで帰る。
縁を切ってオタマを手放したことで、
おばちゃんとのちょっとした時間を過ごした。
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