制作場所が完成した。
まるネコ堂別館2階。
大きな絵を描く場合に、制作場所をどうするかというのは大きな課題になる。
今のところ自分が描きたいサイズをまるネコ堂で描くことはかろうじて可能だが、これ以上大きな絵となるとここでは難しくなってくる。
制作場所に関して、私の大学の担当教授が、何度も繰り返し言っていたことを今でも時々思い出す。
それは、これからあなたたちはいろんな状況で行きていくのだから、それでもいつも、例え小さな物でもいいから制作していけるスペースを自分で考えて確保していかないといけない、ということだ。
例えば、美術館で働いているかもしれないし、無職になるかもしれないし、何をしているかわからない。作りたいと思う限りは、それが叶うようなスペースを、確保するようにする。それは理想どおりではないかもしれないが、できることをやっていかないと作ることができなくなってしまう、と。
作品を作ろうとする度に思い出す。いつも物理的なスペースのこととしてしか考えられなかったけど、今は実際に絵を描く場所だけでなく、スケッチブックの整理の仕方や、その時の考え事のノートのとり方にまで及んで考えることができるようになった。
それに、物理的な場所、だけでなく、自分が美術について考える頭の中の思想の場所というものもあるように思うようになった。思想の場所は、物理的な場所のような制限は受けない。
例え、物理的な制限は乗り越えられないときでも、やっていけばやっていくほど広く美術のことを扱えるようになってくると思うようになった。
教授が、思想の場所を含んで話したのかどうかはよくわからない。
多分含んではいなかっただろう。少なくとも直接的には含まなかったと思う。
でも、絵画の制作に関して物理的な制限があることは確かだが、ちょっとづつでも同じことに取り組んで進んでいくことで、簡単には潰れない思想の場所というものも同時に生まれてくるものだと自分自身では思うようになった。
■5月1日2日開催 第1回まるネコ堂芸術祭
詳細は、4月初旬頃に発表できればと思っています。
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■ 大谷美緒の催し&お知らせ ■
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◯【3−4月の展示】肖像画展ー小さい肖像画1点と絵本1冊。
◯6月17日~6月21日 言葉の表出、夏合宿2021
◯開催中(単発参加可能):吉本隆明『言語にとって美とはなにか』ゼミ第3シリーズ 全13回
◯第1回まるネコ堂芸術祭準備中
◯革と帆布のキャラペイスー大谷隆と共同運営
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